ダイエット専門家コラム

【プロトレーナー監修】ケトン体とは何か?糖質制限とケトジェニックダイエットの違い、そして体づくりのコツを解説!

宮城島大樹

ダイエットジム「Anfida」代表兼トレーナースクール講師

宮城島大樹

hiroki miyagishima

糖質制限は即効性の高いダイエットとして、今やダイエットの主流メソッドとして有名です。そして、そんな糖質制限とワンセットで語られることが多いのが「ケトン体」「ケトジェニックダイエット」です。

ケトン体とは果たしてどんな役割をもつのか。ケトン体のイロハをプロトレーナー兼講師の宮城島さんが解説します!

ケトン体とはそもそも何?基礎知識を解説!

ケトン体はこんな物質

「ケトン体」はというのは、アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸という、3つの物質の総称です。いずれもあまり聞き慣れない物質だと思います。

体内のブドウ糖が足りなくなると、体の脂肪が燃焼されエネルギー源として使われるようになります。この時、肝臓で作られるのがケトン体です。

通常、脳はブドウ糖しかエネルギー源として使うことができないとされています。
しかしケトン体は、ブドウ糖の代わりに脳のエネルギー源となると言われているのです。

本来、人はブドウ糖をエネルギーとして利用していますが、糖尿病の人はブドウ糖が使えず脂肪を燃焼します。その時、脂肪が燃焼する時にできる燃えカスがケトン体です。

脂肪をエネルギー源として使った場合にもケトン体が作られることから、体の中のケトン体濃度は、糖尿病などの指標になるとされています。

ケトン体質になると体にはこんな変化が起こる

ケトン体は酸性の性質を持っています。一般的に、体内はアルカリ性に保った方がいいとされているため、ケトン体が体内で増加すると血液も酸性になってしまい、体調が悪くなってしまうのです。

また、ケトン体は口臭や体臭にも影響するため、あまり長期間ケトン体質の状態を維持するのはおすすめできません。

ケトン体は脳のエネルギーになることができるが、多くの文献で6~7割しかエネルギーになれないことが言われています。つまり、ブドウ糖などと比べてエネルギー効率が高くないと言えるわけです。

そして、たんぱく質の分解に必要な肝臓や酸素を運ぶ赤血球は、糖質しかエネルギーにできません。そのため、糖質制限によるダイエットは短期限定かつ体重にこだわるためのダイエットだと言えます。

ケトジェニックダイエットと糖質制限の本質

そんなケトン体の性質を生かしたダイエットに、「ケトジェニックダイエット」というものがあります。しかし糖質の摂取量を減らすことによってケトン体質を目指すこのダイエット法は、糖質制限と同じだと思う人も少なくありません。

しかしこの2つには、はっきりと目的別に応じた考え方の違いがあるのです。

ケトジェニックダイエットと糖質制限の違い

ケトジェニックな生活というのは、ケトン体をうまく使えるようになることに重点を置いています。

つまり脂質をエネルギー源にできる体質になることが重要ですので、究極のことを言えば、ケトン体質になれれば糖質を摂取してもいい、という考えに至ります。

とは言え、その大前提として脂質をエネルギー源に出来ている、という条件があるので、継続的に糖質を摂取することは難しいことでしょう。

一方で糖質制限というのは、その名の通り糖質を究極的に少なくすることに重点を置いています

なので、どこまでいっても糖質は食べたらいけない、ということができます。
糖質を食べないことで痩せることが目的ですから。

2つのダイエットは「体のダメージ軽減」が趣旨の1つにある

ダイエットして活用されている2つの食事制限ですが、本質的には両方とも「糖質を過剰摂取することで体が負ってしまうダメージを防ぐ」ということが趣旨の1つにあります。

糖質の過剰摂取は体脂肪が増えるだけでなく、糖質の処理をする肝臓に負担がかかったり、脂肪肝の原因になったりします。それ以外にも、ブドウ糖が体内に多く存在することで様々な病気のリスクに繋がってしまうのです。

実際に、糖質制限は糖尿病の方への食事療法の一環として取り入れられてもいます。ダイエットという側面だけでなく、こうした健康改善としての役割があることも、知っておくといいでしょう。

ケトン体のメリット・デメリットはズバリこれ!

それではここで、簡単にケトン体のメリット・デメリットをまとめてみましょう。

ケトン体のメリット

  • 脂肪燃焼効果が高い
  • 終了後脂肪燃焼効果が続く
  • 短期間での効果

ケトン体のデメリット

  • 口臭・体臭が変わる
  • 頭痛や吐き気などを起こす
  • 栄養バランスを崩しやすい
  • 精神的にイライラすることがある

痩せるための食事指導について

実際に私がお客様に食事指導を行う際、基本的にはケトン体のことについて時間を取って説明することはほぼありません。

ただし、糖質制限についてはお伝えすべきことを伝えます。

糖質制限の「即効性」に潜む罠

糖質制限は炭水化物が体内に吸収する際に水とくっつきます。

そのため、炭水化物を摂取しないと体内に蓄えられていた水分が抜け、体重自体は1~2週間で比較的下がります。つまり、ここでの減量は脂肪がなくなったのではなく、水分が抜けただけなので減量ができているわけではありません。

さらに厳しいことをいうと、ジムでの体づくりでは筋トレによって筋肉をつけ、代謝を上げることで痩せやすい体質そのものを作ることを目標としています。筋肉の成長にはインシュリンの分泌が必須条件で、それには糖質の摂取も重要な条件となります。

ですので、筋トレをする人間にとって糖質制限は本来ありえないと言わざるを得ません

ボディビルダーなどは体脂肪率を3%前後まで絞ります。しかし彼らの減量方法を見ても、糖質制限を過度に実施している方はまずいないでしょう。

なによりストレスなく減量する上で日本人は米が好きな方が非常に多いので、それをカットすることは、食事の好みという観点からもなかなか支持ができません。

ケトン体は結果を出すのに絶対必要?

こうしたことから、結論をいうとケトン体はダイエットで結果を出すために、必要な条件ではないと言えます。そこには、次のような理由があるからです。

  • ○○はダメ!というのは間違いなくストレスになるだけでなく余計食べたくなる
  • 中途半端な糖質制限だとケトン体質になかなかなれない。やるととしたらほぼ完全に糖質をカットすることになるが、そうすると筋肉の発達(サイズではなく、中身)が望めないため痩せにくい
  • 体重の変化よりも見た目を引き締めることとにフォーカスするなら、間違いなくトレーニングと食事を組み合わせる必要性があり、インシュリンの分泌が必須
  • 最初は水が抜けることで体重の変化が現れるがすぐに止まってしまう
  • リバウンドする(これは自分の経験もあります)

まとめ

ダイエットはついつい体重を減らすことにばかり注目してしまいますが、本当の目的は、自分の理想とするボディラインを手に入れることにあります。

そこに必要なのは、食生活の改善はもちろん、体づくりのための運動の2つの要素です。食事制限ばかりに注目する前に、こうしたプロの意見にもぜひ耳を傾けてみてください。

もしかしたら、今まで考えてもみなかったダイエット方法と、驚くべき成果を得られるかもしれませんよ。

※個人の見解であり、サイトの公式見解ではありません。

宮城島大樹

ダイエットジム「Anfida」代表兼トレーナースクール講師

宮城島大樹

hiroki miyagishima

体育系の大学にいた4年間を含め6年間大手フィットネスクラブにてトレーナーとして活動。2017年にプライベートジムを開業。現在は池袋でジムを経営しながらトレーナーになりたい方向けにスクールの講師も務める。2016年ベストボディジャパン日本オープン4位。
全国のダイエットジム検索とパーソナルトレーニングのことなら
ダイエットジムコンシェルジュへ
PageTop