【専門家監修】1日1食限定の糖質制限は効果がある?プチ糖質制限のポイント大公開!

「糖質制限をはじめよう!」
そう考えてまずは1日1食だけの軽い糖質制限をしてみたいという方も多いのではないでしょうか。しかし、1日1食の糖質制限だけでも効果はあるのでしょうか。
1日1食だけの糖質制限食でも効果はある?
1日1食だけの糖質制限は、巷ではいわゆる「プチ糖質制限」と呼ばれています。プチ糖質制限は、まったく糖質制限をやらないよりは効果が期待できます。
そのため、この方法は「糖質制限ダイエットをしたいけれども、いきなり3食とも糖質を抜くのが難しい」と考える人の登竜門としてはおすすめです。
例えば、外回りのお仕事で昼は外食せざるを得ない人など、自分で食事内容がコントロールしにくい人もいますよね。そのような方も、最初から3食全て糖質を抜こうとするのではなく、どれか1食を糖質なしにするというやり方はやりやすいでしょう。
ただ、1食だけ糖質ゼロにするよりも、3食平均で糖質の摂取量を少なめにするほうが取り組みやすいです。そのほうが、糖質制限のダイエット効果も期待できます(もちろん、効果には個人差があります)
いずれにしても、糖質制限に取り組むならライフスタイルに合わせて続けやすいほうを選ぶのがオススメです。
1日1食の糖質制限のタイミングは?

糖質制限を1日1食だけ行う場合、そのタイミングは自分のライフスタイルに合わせて、一番取り組みやすいタイミングでOKです。
例えばお仕事の都合上、夜に会食が多い人は朝や昼に取り組むなどです。もちろん、その日の体調でもタイミングは変化すると思います。自分の生活習慣と体調に合っているところを見つけるのが一番です。
一般的には夜に糖質を抜くと効果があると言われていますが、運動量やトータルの糖質摂取量にもよります。仕事終わりに運動やスポーツをする方はしっかり糖質を補給した方がいいので、一概には言えません。
それに、夕飯を抜くことで、かえって寝る前にお菓子を食べたくなるような人もいることでしょう。それであれば、むしろ夕飯をしっかり食べる方が健康にはいいです。
また、夜の食事量の変化によっては、インスリンの分泌量も同時に変化して睡眠中に低血糖を起こすというケースも考えられます。
よく21時以降は食べない方がいいと言われますが、夜何時にどの程度食べるのがベストかは個人で分かれます。様々な時間帯を試してみることで、体調と相談しながらベストなタイミングを見つけるといいでしょう。
1日1食の糖質制限で気をつける3つのポイント
1日1食の糖質制限で注意すべき点はいくつかありますが、そのなかでも気を付けるべき3つのポイントをご紹介します。
食べる順序と食べるスピード
まずは食べる順番を考えましょう。オススメは、野菜・タンパク質・炭水化物の順番です。この順序で食べると、血糖値の急上昇が防ぐことができます。また、食べるスピードをゆっくりにすることでも、血糖値の上昇を防げます。10分程度などの早食いの場合は、どうしても血糖値が上がりやすいです。
そのため、早食いになりそうな人は噛む回数を増やすなど、時間をかけるようにしましょう。また、食事をゆっくり行うことで満腹感も得られやすいため、一石二鳥の効果が期待できます。
栄養素を多めに摂取しよう
栄養素の観点からいうと、糖の吸収を抑える食物繊維を少し大目に摂ることがおすすめ。ただし、摂りすぎは便秘の原因になるので、体調の変化を見ながら摂取量の調節をしましょう。
また、栄養素といえばサプリメントで摂取する方もいるのではないでしょうか。最近ではネットや店頭で「糖の吸収を抑える」などといった謳い文句をよく聞きます。
しかし、実際にはそこまで効果が期待できなかったり、少量にもかかわらず値段が高かったりと、問題点の多い商品が多いのが現状です。
ベストと言えるのは、サプリメントには頼らない食事コントロールです。仮にサプリメントを使用する際には、口コミやレビューなどをよく見てから選ぶようにしましょう。
適度な運動も重要!
糖質制限ダイエットを行う際、糖質やカロリーを摂らないことばかり注目されがちです。
糖質やカロリーを控えるのも大切ですが、運動で消費することも考えましょう。たくさん食べてたくさん消費するという生活習慣が、健康・ダイエット両面で最も効果的な方法です。
糖質制限ではない1日1食は健康効果がある?

最近では、糖質制限ではなく単純に「1日1食」という食生活が流行っているようです。実際に私の友人にも、長年に渡って1日1食習慣を続けている人がいます。その方にお腹は空かないのか聞きましたが、空かないのだそうです。
その友人いわく、食生活の特徴は「炭水化物は摂取しても、甘い物を摂らない」というものらしいのです。おそらくではありますが、血糖値が安定しているので、空腹を感じづらいのでしょう。
ただ、誰もが私の友人のように1日1食をやればいいかと言ったら、当然個人差が出てきます。ものの試しということで、一度チャレンジしてみるのはいいかもしれません。
ですが、無理はしないことを念頭に置き実践してみるとよいですね。人それぞれでライフスタイルも違いますので、合わない際には控えましょう。
ポイントは、その1食で栄養を十分吸収できるのかということです。
特に女性は、三大栄養素の中でもタンパク質の吸収が難しい人が多いと言われています。そのような人が1食にしてしまうのは、今よりも体調を悪くしてしまう懸念をぬぐいきれません。
人の身体は食べていない間も血糖値を維持しないといけません。そのための力(糖新生能力)が高くない人は食事を抜くと低血糖になってしまいます。
例えば、脂肪をエネルギーに変える力が高い人は、比較的1日1食が向いているかもしれません。
1日1食には若返り効果があるのは本当?
1日1食生活の効果でたまに聞く「若返り効果」ですが、これは空腹時にでるホルモンにアンチエイジング効果があると言われているのがその理由の1つです。
しかし、アンチエイジング効果があるからと言っても、先述の通り空腹状態を続けると栄養不足になりがちです。健康面で考えれば、この栄養不足が大きな懸念となります。
なお、空腹状態から急に食事をとると、血糖値が急上昇してしまいます。こうした急激な変化はかえって老化を招いてしまいます。せっかくダイエットをしているのに、これでは本末転倒です。
仮に1日1食に取り組むとしても、自己管理を大前提に行うようにしましょう。
ただ、1日1食に限定せずに24時間ファスティングなどで、血糖値を安定させることがひとつの老化防止につながると考えていいかもしれません。
興味がある人は少しずつ試してみて、調子が悪くなったら中止するなど無理のないようにしましょう。
まとめ
- 糖質制限を1日1食だけ行う際には、自分のライフスタイルに合わせて、一番やりやすいタイミングでOK
- 食べる順番としては、野菜・タンパク質・炭水化物の順番に摂るのがおすすめ
- 糖の吸収を抑える食物繊維を少し大目に摂ることが大切
- 糖質やカロリーを控えるだけでなく、運動で消費するのもポイント
- 1日1食が向いているのは脂肪をエネルギーに変える力が高い人
- 1日1食は老化防止が期待できるが、1日1食にはこだわらず24時間ファスティングなどを試してみるのもおすすめ
※個人の見解であり、サイトの公式見解ではありません。

パーソナルフィットネスジム「札幌アンチエイジングモールSAM」代表 兼 肥満治療医・健康スポーツ医
紅露伸司
shinji koro